アニをん的評価 ★★★★☆(86)
●原作 安里アサト
●アニメーション制作 A-1 Pictures
●放送期間 2021年-2022年(全23話)
あらすじ
ギアーデ帝国が開発した完全自立無人戦闘機械〈レギオン〉の侵攻に対応すべく、
その隣国であるサンマグノリア共和国が開発した無人戦闘機械〈ジャガーノート〉。
だが、無人機とは名ばかりであり、そこには”人”として認められていない者たちー-
エイティシックスー--が登場し、道具のように扱われていたのである。
エイティシックスで編成された部隊〈スピアヘッド〉の隊長である少年・シンは、
ただ死を待つような絶望的な戦場の中で、ある目的のために戦いを続けていた。
そこに新たな指揮管制官〈ハンドラー〉として、共和国軍人のエリート・レーナが着任する。
彼女はエイティシックスたちの犠牲の元に成り立つ共和国の体制を嫌悪しており、
”人型の豚”として蔑まれていた彼らに人間として接しようとしていた。
死と隣り合わせに最前線に立ち続けるエイティシックスの少年と、将来を嘱望されるエリートの才女。
決して交わることがなかったはずのふたりが、激しい戦いの中で未来を見るー-。
ラノベ生まれの戦争ドラマもの
ラノベがヒットしてアニメ化!という作品は最近多いですよね。
ここしばらくはやはり異世界転生物がブイブイ言わせてますが、この作品は色合いが大きく異なります。
舞台はギアーデ帝国という一つの国。そこに侵攻してくる完全自立無人戦闘機械「レギオン」に対抗するため、隣国が開発した無人戦闘機械「ジャガーノート」を用いて、【無人機同士での戦争】を行っていると国内で公表されています。
しかし無人であるはずの「ジャガーノート」には、実はエイティシックスと呼ばれる子供たちが搭乗し、日々激戦を繰り広げているという衝撃の設定。
何も知らない国内の民間人たちと、国外で戦っている子供たちの環境や処遇の違い。
毎日が死と隣り合わせのエイティシックスたちそれぞれの想い。
事情を知る国内の軍上層部の人間と、エイティシックスたちとの確執。
いかにも重厚で複雑なテーマを扱いつつも特に粗い部分もなく、綺麗にまとめられています。
アニをんは原作読んだことありませんが、このアニメの完成度を見せつけられるとかなり気になってしまいますね。
要所の盛り上げ方の上手さがもはや秀逸
当作品は2クールありますので、やはり物語の中で盛り上がる場面という意味での”要所”がいくつかありますが、そのポイントにおける演出のクオリティが非常に高い!!
徐々に緊張感を高める演出、感情移入のしやすさ、曲をかけるタイミング、どれをとってもハイクオリティこの上ないと感じました。
ドラマティックが過ぎるので、人によっては目から放水レベルで号泣してしまうんじゃないでしょうか。
序盤は設定理解に時間がかかる
戦争ものとなると特にですが、様々な国や人がいて、どこが争っていて、どういう戦いをしていて、という非常に細かな設定が組まれています。
特に予習せず飛び込みでアニメ視聴を始めると、やはり序盤はその世界観や設定を理解するのに時間がかかります。(単にアニをんの脳が低スペックすぎるのかもしれませんが)
なので、じわじわと理解を深めながら盛り上がりだすのは1クール終盤くらいから。
そこまでいけば結構止まらない類のアニメだと思います。反面、序盤は結構きつかったです。面白くなるんコレ?( ˘•ω•˘ )みたいな感じで、心折れる人もいるかもしれませんね。
結論 このアニメはおすすめ?
ドラマの作り込みが半端なくハイクオリティ。かなりおすすめ。
実際2021-2022年の放送アニメの中では結構トップクラスの面白さを誇っているんじゃなかろうかと思っています。
最後の2話に関してはクオリティ維持のためという名目でしばらく期間をあけて放送されましたが、やはりクオリティは最高でした。
画も綺麗ですし、キャラクター一人一人の個性も光ります。序盤さえ乗り越えて設定を理解できれば、もう止まらないレベルの良作だと思います。
ちなみにアニをん的点数は86点をつけてますが、決してタイトルに合わせた訳じゃないです。・・・そう、決して。。
OP/ED
OPテーマ1 ヒトリエ 「3分29秒」
少し独特な曲調に感じましたが、聴いているうちにジワリと味を出してくる曲、ではないでしょうか。
OPテーマ2 amazarashi 「境界線」
声に個性がありますよね、サビはかなり好きです。これアツい場面にかかると涙腺に効果抜群です。
EDテーマ1 Avid 「Hands Up to the sky」
綺麗な歌声と太く力強い歌声のメリハリが心地よくマッチしています。気持ちの沸く曲です。
EDテーマ2 リーガルリリー 「アルケミラ」
これまた独特な世界観。作中に挿入歌として使用される場面もあるんですが、意外とマッチするんですよね。