アニをん評価 ★★★★☆(84)
●原作 吉田秋生
●アニメーション制作 MAPPA
●放送期間 2018年(全24話)
あらすじ
ニューヨーク。
並外れて整った容姿と、卓越した戦闘力を持つ少年・アッシュ。
ストリートギャングを束ねる彼は手下に殺された男が
死ぬ間際に“バナナフィッシュ”という謎の言葉を発するのを聞く。
時を同じくして、カメラマンの助手として取材にやってきた日本人の少年・奥村英二と出会う。
二人はともに“バナナフィッシュ”の謎を追い求めることに──。
およそ30年越しのアニメ化
この作品は「別冊少女コミック」で連載されていたのですが、その年がなんと1985年~1994年!
連載終了から、2022年時点で28年もの時間が経過しています。
原作についてはアニメ化時点で1200万部を突破しているというヒットセラーぶり。
ここまで時を越えた作品をアニメ化というのは中々お目にかかれませんよね。
名作であるが故、という気がします。
しかもノイタミナ枠とのことで期待度も高めに視聴しました。
ちなみに原作は絶版だったのが、アニメ化に伴って復刻版が刊行されたそうです。
タイトルの印象とは裏腹なハードボイルド物
この作品は、ストリート・キッズのボスであるアッシュ・リンクスが主人公。
ある日裏路地で死にかけの男から、「バナナフィッシュ」という言葉と共に謎の薬を渡されます。
その薬を巡って様々な思惑を持つマフィアとの抗争に巻き込まれていくというお話。
アニをんが初めてこの作品を拝見した際、タイトルだけ見て「コメディ系かな・・・?」というのが第一印象でした。
が、視聴してみると全くの別物。衝撃的なシーンも多く、あっけにとられてしまいました。
主人公の有能ぶりが光りまくる
この主人公、最初はボコボコにやられるばかりで、「大丈夫かこの主人公(´・ω・`)」という感じでしたが、物語中盤から見事に本領を発揮。
正確無比なガンスキルと、プロ顔負けのような徒手格闘術で敵をバッサバッサとなぎ倒していく様はもはや芸術的。
しかもIQ180以上という設定で、頭脳戦においても抜きんでた才能を発揮します。
視聴後に印象を聞かれたとしたら、アッシュかっこいい!!という一言に尽きるでしょう。
性について考えさせられる
主人公のアッシュはその整った容姿から、幼いころより同性からの性的被害にあっているという衝撃の過去。
そういった人間たちばかりと関わってきた中で、「奥村英二(おくむらえいじ)」と出会い、次第に性とは異なる友愛の心が芽生えていくという、サイドストーリーも同時展開されていきます。
メインテーマは謎の薬物を巡るハードボイルドアクションですが、その裏にはもう一つの深いテーマが隠れているという凄い作品。
これが約30年前に連載されていた作品だというのだから、当時はかなり衝撃的だったのではないかと感じています。
クライマックスが綺麗で切ない
ネタバレになりますので中身はここでは書きませんが、ラストシーンは秀逸。
どこか切ない、そして綺麗な終わり方だなと思いました。
結論 このアニメはおすすめ?
個人的に中盤からがヒートアップ。アクション系やシリアス展開が好きな人はハマる。
綺麗なタッチの画なので、タイトル同様にほのぼの系がイメージされそうですが、ジャンルとしてはバッキバキのハードボイルドなので、結構キツめなシーン多数あります。苦手な方は閲覧注意。
またBL要素は若干あるような気もしますが、BL作品ではないと思います。
中盤から終盤にかけてはかなり見ごたえある作品なので、アクション系好きな人にはおすすめします。
ちなみに文庫版もあります。
OP/ED
OPテーマ1 Survive Said The Prophet 「found & lost」
激しいロック調の曲が作風とかなりマッチしますね!かっちょいいです。。
OPテーマ2 BLUE ENCOUNT 「FREEDOM」
出ましたブルエン!アツくなりますよ!
EDテーマ1 King Gnu 「Prayer X」
白日で一気に知名度爆上がりとなったキングヌーさんですね。主人公たちの心の葛藤などの情景が浮かびます。常田さんの作曲は相変わらず神過ぎます。
EDテーマ2 Survive Said The Prophet 「RED」
OP曲を歌われていたSurvive Said The ProphetさんがEDも担当されています。
曲もカッコいいし作品とメッセージ性も強く、同調する部分もある。めちゃ良きです。